円安が続いていますが、どこまで、進むか気になりますよね。
今日は、今の円安の現状について日銀は介入するのか、気になる今年のGW(ゴールデンウィーク)の相場について考えていきながら、改めて通貨ペアの基本について書いていきます。
目次
円安が130円台に達するにではいないかずっと続いていますね。
20年ぶりに1ドル129円台になりました。対ユーロでも、6年ぶりとなる1ユーロ=140円台まで円安が進んでいる状況で、日銀が介入して、市場介入してドル売り・円買いに入るのでは、とも考えられています。
マーケットでは、この先さらに130円を大きく超えてくるようなら、
これまで経験したことのないという意味で、「未体験の円安」の懸念も出てきているようです。
円安が130円台も視野に、止まらない円安と言われていますが
なぜ、このように円安が続いているか経済的な面から考えていきましょう。
この円安の原因は、米国と日本の金利差によるものだと言われています。
アメリカが、インフレ対策として、金利を0.25%引き上げると発表していますが、
日本は、金利を上げない方向で検討されています。
4/19における、10年国債利回りは、米国が2.94%に対して、日本は0.25%として、投資家から考えると、明らかに利回りの高い、米国を買って、円を売る動きにシフトし、円の価値が下がっている、金利差によって、円売り・ドル買いが加速していると考えられています。
次に、市場介入について考察していきます。
円の価値が下がり続けていく中で、日銀は介入するのか、介入して今の円安を止めるのかと言うと、
おそらく、厳しいという見方が多そうです。なぜなら、為替が相対取引だからです。
円を買う場合、相手国、この場合だとドルを売る必要があります。そのため、売られる側の米国の理解がなければ、介入に踏み切れないのです。
一連の国際金融会議のためにワシントンを訪れた鈴木財務大臣は、4/21にイエレン財務長官と会談し、為替について意見交換しましたが、鈴木氏によれば、「日米当局間で緊密な意思疎通を図ることを確認した」ということですが、この発言も説得性に欠けるとも報時られています。
基軸通貨国であるアメリカは、市場介入を「良くないもの」と捉える傾向があります。毎年、アメリカ政府は為替操作国認定まで行い、「不公正な貿易障壁」と非難しているほどなのです。
そのため、アメリカが市場介入に理解を示す場合は、極めて稀で、市場介入がアメリカ経済にはっきりとしたメリットがある場合に限られるのです。
今回の場合を考えると、アメリカが11月に予定されている中間選挙前までに
高インフレを止めたいという状況なので、輸入物価を抑えられるドル高は極めて望ましいことです。
世界経済に混乱を及ぼすような、急激なものでない限り、市場介入は厳しいかと思われます。
他国からすると、円安を抑止したいのであれば、日本が長期金利の上昇を容認すれば良いことなのです。
日銀の黒田総裁は、「急速な円安はマイナス」と一歩踏み込んだものの、未だに「円安が経済全体としてプラスである」とも言い続けています。
メディアには「悪い円安」論が踊っていますが、日銀は緩和継続のスタンスを変えていないですね。
日銀は、円安は一つのチャンスと捉えているとも推測されています。
今、円安な状況で、エネルギー価格が上がっている、という言わば
輸入インフレの状態です。輸入インフレによって、人々が実際に物価上昇を長く経験すれば
物価上昇が徐々に日本人の考え方の前提に組み込まれていく、ことを考えていると言われています。
そもそも、日銀にとっての1番の悩みは、日本でインフレが定着しなかったことです。
前回3月に発表された2月分の消費者物価指数(コア指数)は前年同月に比べて0.6%上昇で2020年2月(0.6%)以来、2年ぶりの大きさとなったものの、日銀のインフレターゲットである2%には遠く及ばぬ状況です。
過去、菅政権下で行われた「携帯電話通信料値下げ」の影響でインフレ率が低く算出されているとの指摘もありますが、この携帯料金の要因を除いたとした場合でも、2%を超える程度のインフレ率にとどまっているのが現状で、賃金インフレなどに及ぶ普遍的なインフレ環境にはなっていないのです。
今まで、シュリンクインフレーションを行っても、なかなかインフレには繋がらなりませんでした。
シュリンクインフレーションとは、シュリンク(縮む)と、インフレーション(物価上昇)の造語で
食品や日用品など、価格がそのままで内容量を減らして販売することで、
ステルス値上げとも言われています。
例えば、並盛り1杯の牛丼がインフレによって、明日、1000円に値上がりするかもしれない、、
そうなら、今日食べよう、というようにしていきたいわけです。
そうなると、生活コスト上昇対策が必要になってくるので、政府は追加経済対策を検討しているわけです。
なので、日銀は、円安期待を続けている、という観点からは、市場介入は現状ないと考えられています。
ですが、円安に対する、円の価格上昇スピードに対して、牽制球を投げる可能性はあるかと推測されます。
日本は、祝日期間に入りますが、日本の市場参加者が少なると想定されますが
世界では、気になる注目イベントが予定されています。
5月4日にFOMC(米連邦公開市場委員会)、6日は米雇用統計発表が予定されていて、GW相場に反映されることが期待されています。また、米ドル買い・円売りに傾斜し、円安から、円高に流れるのでは、憶測も出ているかと思います。
GWの「円高パニック」は、2008~2011年にかけて4年連続で起こっています。
印象的なのが、2010年のギリシャ危機です。
ギリシャ危機とは、2009年10月の新民主主義党(穏健派・中道右派)から全ギリシャ社会主義運動(左派)への政権交代でした際、旧政権により財政赤字が隠蔽されていたことが明らかになりました。このため新政権(パパンドレウ氏)から財政健全化計画が発表しましたが、経済成長率などの点において楽観的内容だったため、ギリシャ国債が格下げされることとなりました。同時に、同国への融資額が大きいドイツ国債価格、通貨ユーロが下落し、ギリシャと同じように財政赤字の大きいイタリアやスペインなどの南欧諸国の国債価格も下落しました。
当時、ちょうどGWのタイミングと重なったこともあり、5月5~7日にかけて最大 5円もの米ドル/円暴落とな
他の「GW期間での円高」として、2008年は5月7~9日中心に最大3円、また、2009年は5月5~15日で最大5円、そして2011年も4月27日~5月5日で最大3円といった具合に、米ドル/円急落が繰り返されました。
この「GW期間での円高」の共通点は、
日本の長期休暇で市場参加者が少なくなり、アジア時間は流動性が乏しく、何かのきっかけで値動きが荒れやすくなるとも考えられます。
5/4に予定されているFOMCでは、0.5%以上の大幅利上げ予想が強いとされています。
この状況を見ながら、GW、そしてGW明けの相場を注視していきたいですね。
FXを利益を出す際に、通貨ペアの特徴を押さえておくことは重要なポイントになります。
改めて、通貨ペアの基本について復習していきましょう。
通貨ペアとは、取引を行う2ヵ国の通貨の組み合わせのことです。
FXは2つの異なる国の通貨を売買し、利益・損失が生じる取引なので、「米ドルだけを買う」「円だけを売る」のではなく、「米ドル/円を買う」「米ドル/円を売る」といったように、通貨の組み合わせ・ペアになったという考え方をします。
ちなみに、「米ドル/円を買う」という表現は、米ドルを買って円を売るという意味であり、反対の「米ドル/円を売る」とは米ドルを売って円を買うという意味です。
通貨ペアの表示には左右で役割があります。
・左側「主軸通貨」:取引でメインとなる通貨
・右側「決済通貨」
FX取引は左の通貨で売買し、右の通貨で決済するという仕組みです。
通貨には、メジャー通貨とマイナー通貨があります。
はっきりした定義はないですが、大まかに以下のように分けられます。
メジャー通貨 | マイナー通貨 |
米ドル | トルコリラ |
ユーロ | 南アフリカランド |
日本 円 | ブラジルレアル |
英国 ポンド | メキシコペソ |
スイス フラン | 人民元 |
豪ドル | 香港ドル |
カナダドル | シンガポールドル |
メジャー通貨は、国際通貨などとよばれています。
(1)市場での取引量や取引参加者が多い、
(2)流動性が高いため容易に入手できる
(3)信用度が高く、外貨準備に採用する国・地域が多い
などの条件を満たす通貨を指すことが多く、
ドル、ユーロ、円などが該当すると言われています。
メジャー通貨とマイナー通貨の違いとして
メジャー通貨は、取引量が多く流動性が高いため、スプレッド幅が狭くなる傾向にあり
対してマイナー通貨は取引量が少なく流動性が低いため、
スプレッド幅が広くなる傾向があると言われています。
なので、コストや長期的な安定利益をを考えた場合、
ならばメジャー通貨で取引することをおすすめします。
FXでは長期的で、安定的に利益を稼ぎたいなら、
メジャー通貨で取引することがおすすめです。
反対に、マイナーな通貨は情報を取得しにくいので、
予想外の値動きに翻弄されやすくなる可能性があるため、
FX初心者の方は避けるをおすすめします。
メジャーな通貨ペアにも種類がありますが、
最初に選ぶ通貨ペアとしておすすめしたいのは、次のような特徴をもったペアです。
- 取引量が多い
- 適度なボラティリティがある
- スプレッドが狭い
ぜひ、取引する際に、以上の特徴を意識してみてくださいね。
今の円安状況・GWの市場動向や通貨ペアの基本についてお伝えいたしました。
日本は、長期休暇に入りますが、市場は通常通り動いています。
5/4に予定されているFOMCでは、0.5%以上の大幅利上げ予想が強いとされているなど
注目イベントが多く、今度の流れが目が離せませんね。
この状況を見ながら、GW、そしてGW明けの相場を注視していきたいですね。
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