8月に入り、円安が続いていますね。引き続き、円安について触れながら、
話題の仮想通貨についても簡単にお伝えしていきます。
目次
そもそもなぜ円安に?
2020年に発生したコロナショック時に、
アメリカは経済支援策である金融緩和政策とゼロ金利政策を行いました。
その結果、米国経済はいち早く回復し、2020年と2021年は主要指数であるS&P500(米国の代表的な株価指数)などが何度も最高値を更新しました。この時、日経平均株価も3万円を超えていたかと思います。
ですが、米国ではインフレが深刻化し、2022年5月のFOMC(連邦公開市場委員会)では0.5%、6月・7月は0.75%の利上げを発表し、「9月にもう一度、異例の大幅利上げが適切」とも公言していました。
また、8月25~27日に開かれたジャクソンホール会議で、
パウエルFRB議長がインフレを抑えるために利上げを継続することを明らかにしました。
8月31日には他のFRB高官から利上げを続けることが分かり、
米国金利が上昇し、さらなる円安ドル高に弾みをつけているのです。
利上げをすると、インフレは抑制されます。
米国が利上げ継続をすすめる中で、日本は金融緩和政策を続ける方針で、利上げをする見通しは立っていません。他国も利上げに踏み切っていることから、日本円は、多くの通貨に対して円安になっています。
結果、少しでも利息が付く米ドル人気が高まり、今回のドル高円安を招いた一つの要因となっていると考えられます。
良いインフレについて
インフレーションとは、継続的に物価が上昇することを指し、
デフレーションは継続的に物価が下落する現象のことです。
良いインフレとは、需要に起因して値段が上昇する場合の事です。
そのため、賃金上昇や経済成長など、全体的に消費者の需要が活発になった状態で
物価が上昇する状況のことです。
過去に起こった良いインフレ事例として、日本の高度経済成長期が挙げられます。
1955〜1972年に起こった高度経済成長機のインフレ率は、年4.5%でした。
高度経済成長期はインフレ率が高かったですが、
経済成長と消費者の需要に起因するインフレであったため、
良いインフレと言われています。この場合、物価が上がっても賃金上昇していれば、
購買力は落ちづらいと考えられるからです。
悪いインフレについて
インフレには、「悪いインフレ」と呼ばれる現象もあります。この悪いインフレとは、
原油価格や原材料価格の高騰によって物価が上昇することを指します。
景気が停滞しているにもかかわらず、インフレが続く(物価の上昇が続く)ことを、「停滞」を意味する単語と組み合わせて、スタグフレーションと言います。景気が停滞していることで、従業員の給与が上がらない状態で物価が上昇するため、家計を圧迫してしまいます。
また、ハイパーインフレーションも、悪いインフレの一つです。
ハイパーインフレとは短い期間に物価が急激に上がることです。
最近の事例だと、ジンバブエ政府が、2000年代前半に労働者の賃上げ要求や選挙費用捻出のために
通貨を過剰発行した結果、通貨が大暴落しました。
また、政府は外資系企業が保有するジンバブエ企業の株式を強制的に譲渡させるなどの過激政策を行ったため、外資系企業が撤退をし、その結果、食糧不足・物資不足に陥り、物価が大きく上昇するハイパーインフレになりました。
今回は、ジンバブエの例を出しましたが、ハイパーインフレが起こるのは戦争・国家規模の災害などの大きな出来事で、供給が一気に落ちたときなどのよほどの緊急事態など条件が限られるため、
日本でハイパーインフレが起こる可能性は限りなく低いと言われています。
日本のインフレ状況
日本では、過去、1970年代に起きたオイルショックによって悪いインフレが発生し、その後景気が停滞することになりました。そして、2022年2月に始まったロシアのウクライナへの侵攻では、
世界的なエネルギー価格の高騰が起きており、悪いインフレの傾向が見られます。
では、オイルショックと同じ状況なのかと言いますと、異なる点があります。
総務省が最近発表した2022年7月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は前年同月比2.4%の上昇でした。この上昇率は、消費税引き上げの影響があった2014年を除くと2008年8月以来、約14年ぶりの高さで、
今後について、今年中に3%あたりまで拡大すると予測されています。
一方、消費者物価上昇率については、欧米と比べると、「低め、まだ2%台」と言えます。
なぜなら、2022年7月におけるアメリカの8.5%、ユーロ圏の8.9%、イギリスの10.1%などと比べても小幅だからです。これは決して「日本のインフレはマシ」という意味ではなく、この欧米との差が、
現在の日本経済が抱える問題の大きさと1970年代との違いを表していると考えられます。
米国のインフレ状況
2022年の世界情勢は、ロシアのウクライナ侵攻、半導体不足、コロナによる供給数の低下、またはリベンジ消費などの原因によってインフレの波が押し寄せています。今回は、特に世界経済に大きな影響を及ぼす米国のインフレ率について説明していきます。
アメリカでは、2022年2月の消費者物価指数(CPI)が前年比7.9%の増加、3月が8.5%の上昇と、
1980年代以来40年ぶりの高いインフレ水準を記録しました。この中でも特に大きく値上がりしているのは、
ガソリンです。
ロシアのウクライナ侵攻前に比べガソリン価格は2割ほど上昇し、2022年3月には14年ぶりの過去最高値を更新しました。また、様々な商品が値上がりしており、40年ぶりのインフレ上昇率を見せているとも言われています。
ですが、このインフレも原油など資源・穀物相場急落の影響によってピークアウトの可能性が出てきたとも言われています。
また、先ほども紹介しましたが、
8/25〜27に開催された経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエルFRB議長は
「物価の安定がFRBの責務であり、インフレ率を2%に引き下げることが、最も重要な焦点である」ことを明言しています。また、「インフレ率の引き下げには、潜在成長率を下回る経済の成長が、長期間必要であり、家計や企業に何らかの痛みをもたらすだろう」とも述べているため、これから米インフレ・ピークアウトの可能性が出てきたものの、大幅利上げ姿勢には変化はないと言えます。
日本円以外の外貨を持つことの重要性
円安が進んでいる場合、日本円以外を持っていることも大切な投資戦略になります。
そもそもインフレは、モノに対して通貨の価値が下がることを意味します。
そのため、今は円安に傾いていますが、今後の世界・日本経済を長期的に考えると
資産を日本円だけでなく外貨でも持つことはインフレ・円安対策になると考えられます。
アメリカ株、アメリカETFを買うことで間接的に外貨を保有することも一つの対策ですが、
為替手数料がかかるケースが多いです。
そのため、直接アメリカドルを買っておきたい人はFX会社で口座開設をするのが一つの手段として、
おすすめです。FX口座であれば手数料(スプレッド)を抑えてアメリカドルを購入することが出来ます。
例えば、FXでは1USドル購入の為替手数料が0.3銭などもあり、
先程同様に1万USドルを取得するための手数料を考えると30円ということになります。
ですが、FXで外貨を持った場合にもリスクがあります。外貨預金と同様、
現金として引き出す際に時間がかかることがある点があるため、長期的に運用することが重要です。
FXで利益を出すための5つのコツ
日本円以外の外貨を持つ上で、FXが一つの手段としておすすめですが、
では、利益を出すためのコツについて書いていきます。
①なくなってもOKな少額から始める
②焦らずに練習してから始める
③数字よりもリスク管理に集中する
④経済ニュースや数多くのノウハウに騙されない
⑤シンプルなルールに沿ったトレードを心がける
FXを始めると、経済ニュースを詳しく知らないといけない、と思うかもしれませんが
その必要はありません。ただ単純に感情に流されず、淡々と続けることが大切です。
経済の流れは、季節要因によって、動きがあったり、ない月があったりします。
一般的に言われていることですが、7〜8月は「夏枯れ相場」と言われ、投資に参加する人数が減るため
値幅が小さい月と言われていたり、などそれぞれの月の特徴があります。
また、アノマリーと呼ばれる、マーケット(相場)においては、
はっきりとした理論的根拠を持つわけではないが、よく当たるかもしれないとされる経験則もあります。
例えば、米国大統領選挙で例えると、
選挙前は、ドル安円高(安定な円に流れる)、選挙後はドル高円安(米国大統領への期待感からドルへ流れる)の傾向があると考えられています。
FXで負けてしまう3つのパターン
FXで負けてしまう3つのパターンとして
①ノウハウ探しに時間を費やしてしまった
②ルールや計画がなく感情でトレードしていた
③よく理解していない通貨ペアでトレードしていた
が挙げられます。
特にFX初心者が変化の激しい通貨ペアでトレードをしてしまうと、
安定した勝ちが得づらくなってしまいます。
そのためにも、正しく勝てるための通貨ペアを知るべきで、
かつ、ノウハウを得ることを目的とせず、まずはデモトレードで練習をして経験を積み重ねることが
FXで勝つための第一歩になります。
まとめ
今回は、日本と世界の円安状況や仮想通貨についてもお伝えしました。
今は、日本円だけ保有していては、少し不安な世の中ですよね。老後資金を作るため、自分の生活を長期的に安定させるためにも、FXという選択肢を考えてみてはいかがでしょうか。
堅実に、長期的にFXトレードをしたい方は
ぜひタケルFXスクールの説明会へお越しくださいね。
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